華麗なる豚野郎

私が彼に会ったのは1923年の夏、世界が狂乱に沸いた第一次世界大戦の後、空前の好景気に沸くアメリカニューヨークの一角、スラムに近いバーだった。

がつ

――カランカラン。

バーに一人の男が来店した。店主は愛想一つ振り撒かず
一目合うがまた黙々とカクテルを振る。
しかし男はそんなこの店の雰囲気が好きで
もうここ10年ほどはこの店に入り浸る常連だった。
男は席に着くといつもの様に注文を始めた。

男「カレーライス大盛りで。ドリンクはミルクを貰えるかな?」
マスター「かえれ」
男「また来るよ、マスター」

男は満足そうに席を立ち、店を後にした。

poscolo

あの夏からバーを出ていく彼を今日も眺めている。きっと明日も来て笑顔で帰っていくのだろう。私は以前彼のことをマスターに聞いたことがある、その時に聞いた話だが彼が最初に来た日に質問攻めにされ結果”どうやら自分は今から約100年後の未来からやってきたらしい”と言ったらしい。その話を聞いて以来私は、私と同じ未来人かもしれない彼が気になっていたが、彼の奇行から今日まで声をかけられずにいた。

poscolo

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